疲れているのに、何を休めばよいか分からない。早く寝ようとしても仕事の連絡が気になり、休日には家事や約束が残っている。そんな時は、今日の体調を確かめ、負担になっている予定や情報を減らすところから始めます。
セルフケアとは、自分の体調や気分の変化に気づき、健康を守る行動を選ぶことです。食事や睡眠を取る、予定を減らす、通知を切る、断る、誰かへ相談するといった行動も含まれます。
この記事では、今の疲れ方を確かめる方法から、体を休める方法、仕事や家事を減らす伝え方、情報や人間関係から離れる方法まで紹介します。続けやすい習慣の作り方と、医療機関や相談窓口へ連絡する目安も確認できます。
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セルフケアとは健康を守るための行動
厚生労働省の『こころの耳』は、働く人のセルフケアとして、ストレスへの気づきと対処を紹介しています。体や気分の変化に気づいて対処を選び、必要な時に人や専門機関へ相談することも、セルフケアの一部です。
何をするかは、その日の状態に合わせて決めます。眠れていない日は睡眠を優先し、仕事量が多すぎる日は締切や分担を相談してください。人に会うと消耗する日は、予定を変更して休む時間を作りましょう。
| 気づいた変化 | セルフケアの例 | 守りたいこと |
|---|---|---|
| 眠気、だるさ、食欲の低下 | 食事を取り、予定を減らして眠る | 体調と生活リズム |
| 考えが止まらない | 気になることを書き、今日決める内容を分ける | 集中と睡眠 |
| 通知やニュースで疲れる | 通知を切り、見る時間を決める | 注意力と休息 |
| 人に会うと消耗する | 予定を変更し、休む時間を伝える | 人間関係と体力 |
| 一人で判断できない | 家族、職場、医療機関、相談窓口へ話す | 安全と必要な支援 |
方法を選ぶ前に、いま困っている変化を確かめてください。次の節では、体、考えごと、情報、人間関係、日常生活の五つに分けて確認します。
今の疲れ方を確認する
同じ『疲れた』でも、眠い人と、考えが止まらない人では必要な対応が違います。今日や昨日の出来事を振り返り、体や生活に出ている変化を確認してください。
次の表で複数の行に当てはまる時は、生活への影響が大きいものから対応します。食事が取れない、安全に仕事や運転ができないなど、健康や安全に関わる変化を優先してください。
| 気になっている変化 | 確かめること | 今日の対応 |
|---|---|---|
| 体 | 睡眠、食事、痛み、吐き気、動悸 | 食事と休息を取り、症状が強ければ受診する |
| 考えごと | 締切、心配、決めていないこと | 書き出して、今日決める内容と後で考える内容を分ける |
| 情報 | 通知、ニュース、SNS、仕事の連絡 | 不要な通知を切り、画面を閉じる時刻を決める |
| 人間関係 | 断れなかった予定、頼まれごと、長い返信 | 変更する予定と、相手へ伝える内容を決める |
| 日常生活 | 遅刻、欠勤、家事、入浴、外出への影響 | 身近な人や専門機関へ状況を伝える |
考えごとが続き、呼吸や体へ意識を戻す方法を試したい人は、マインドフルネスの記事もご覧ください。始め方と、つらさが強まった時に中止する目安を紹介しています。
疲れ方が分かったら、食事、睡眠、痛みや症状を確認しましょう。体調が崩れている日は休息を取り、受診が必要かも判断してください。
食事と睡眠を確保する
食事を抜き、睡眠時間を削った状態では、考えることや人と話すことも負担になります。まず、今日食べられるもの、寝る時刻、休める場所を決めてください。
料理や入浴までできない日は、買った食事を利用する、シャワーを短くする、家事を翌日に回すといった方法があります。体調が悪い日は、生活に必要な家事だけでかまいません。
| 今の状態 | 今日の対応 | 相談を考える変化 |
|---|---|---|
| 食欲はあるが料理が負担 | 購入した食事や作り置きを使う | 食事量が減り続ける |
| 眠い、だるい | 夜の予定を減らし、寝る時刻を確保する | 長く寝ても回復しない |
| 痛みや不調がある | 負担のかかる活動を止め、症状を記録する | 痛みが強い、悪化する |
| 吐き気や動悸がある | 仕事や運転を控え、休息や受診を検討する | 安全に移動や作業ができない |
| 何日も入浴や着替えができない | 身近な人や医療機関へ状況を伝える | 日常生活への影響が続く |
食事と睡眠の時間を作るには、その前に入っている仕事、家事、約束を減らす必要があります。続いて、予定を変える時に使える言葉を見ていきましょう。
仕事や家事の負担を減らす
疲れている日に、運動、料理、片づけ、日記まで始めると、セルフケアそのものが用事になります。今日中に必要なことと、延期や分担ができることを分けてください。
仕事では、優先順位と締切を相談しましょう。家では食事や掃除の方法を切り替え、約束が負担なら日程を変更します。相手に伝える言葉まで決めておくと、休む時間を確保できます。
| 負担になっていること | 減らし方 | 伝え方の例 |
|---|---|---|
| 仕事の締切が重なっている | 優先順位と分担を相談する | 本日対応する案件を決めたいです。優先順位を確認させてください |
| 夕食を作るのがつらい | 購入した食事や簡単な料理に替える | 今日は夕食を買って帰ります |
| 掃除や洗濯がたまっている | 生活に必要な分だけ行い、残りを延期する | 今日は洗濯だけ済ませ、掃除は休みます |
| 友人との予定が負担 | 日程か滞在時間を変える | 体調が悪いため、別の日へ変更できますか |
| 返信を続けて疲れている | 急ぎの連絡だけ確認する | 内容を確認しました。返事は明日送ります |
予定を減らした後の時間は、別の用事で埋めず、食事や睡眠のために残してください。セルフケアの方法を本から探したい人向けに、項目ごとに読める本も紹介します。
自分に合う方法を本から探したい人へ
『リラックマの「ごゆるり」セルフケア』
気分や人間関係との向き合い方を100の項目で紹介する本です。今の悩みに近い見出しから読めます。睡眠、食事、予定を見直した後、ほかの方法も知りたい時の候補として紹介します。
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本は体力が戻ってから開きましょう。読む時は、目次から今の悩みに近い項目を選んでください。
仕事や家事を止めても、スマホから情報が入り続けると頭が休まりません。通知やニュースで疲れている時は、情報を受け取る回数を減らしましょう。
通知や情報から離れる
通知が鳴るたびに画面を開き、仕事、ニュース、SNSを行き来していると、休んでいても注意が途切れます。まず、今夜確認が必要な連絡と、明日以降でよい情報を分けてください。
緊急連絡を受ける必要がある場合は、その相手の通知だけ残してください。すべての通知を切れない時も、アプリごとに音やバッジを変えれば、確認する回数を減らせます。
| 疲れの原因 | 変える設定や行動 | 再開する時 |
|---|---|---|
| 仕事の通知 | 勤務時間外の通知を切る | 次の勤務開始時 |
| ニュース | 速報通知を切り、見る媒体を決める | 決めた時刻に見出しを確認する |
| SNS | ホーム画面から外し、利用時間を確認する | 見たい相手や目的がある時 |
| 長いチャット | 急ぎかどうかを相手へ確認する | 返信する内容が決まった時 |
| 寝る前の画面 | 端末を手の届かない場所へ置く | 起床後、必要な連絡から確認する |
情報を減らしても、人との予定や頼まれごとが続けば休む時間は取れません。続いて、断る、延期する、助けを頼む時の言い方をまとめました。
人との予定を変える時の伝え方
予定を変える時は、できないこと、代わりにできること、次に確認する時期を伝えます。理由を詳しく話したくない場合は、『体調が悪いので日程を変えたい』と短く伝え、別の日を相談しましょう。
家族や同僚へ助けを頼む時は、何を、いつまでお願いしたいかを伝えてください。『難しければ教えてください』と添えると、相手の都合を聞きながら分担を決められます。
| 場面 | 伝え方の例 |
|---|---|
| 約束を延期する | 体調が悪いため、今日の予定を別の日へ変更できますか |
| 会う時間を短くする | 今日は昼食までなら会えます。午後は休ませてください |
| 家事を頼む | 今日は夕食の準備が難しいです。買い物をお願いできますか |
| 仕事の分担を頼む | 本日中にAとBを終えるのは難しいため、Bの分担を相談したいです |
| 返信を遅らせる | 確認しました。返事は明日送ります |
自分を大切にすることと、周囲への配慮をどう考えるか迷う人は、セルフラブの記事もご覧ください。頼まれごとを受ける前の確認や、断った後の考え方を紹介しています。
その日に休めても、疲れるたびに何をするか迷うと判断の負担が増えます。余力のある日に、生活の中で続けられる方法を決めておきましょう。
続けやすい習慣にする
セルフケアを続けたい時は、すでに毎日している行動の前後に組み合わせます。たとえば、朝食後に予定を見る、昼食中は仕事の画面を閉じる、帰宅後に翌日の持ち物を確認するといった方法です。
続かなかった日は、意思の強さを責めず、時間、場所、行動の量を見直してください。疲れて実行できなかった方法は、その日の体調には負担が大きかったと考え、やり方を変えましょう。
| きっかけ | 続ける行動 | 疲れている日の代案 | 確かめる変化 |
|---|---|---|---|
| 朝食後 | 予定と締切を確認する | 今日中の予定だけ見る | 朝から焦る時間が減ったか |
| 昼食中 | 仕事の画面を閉じる | 席を離れて飲み物を取る | 午後の疲れ方が変わったか |
| 帰宅後 | 必要な家事を決める | 食事と睡眠を優先する | 夜に休む時間が取れたか |
| 就寝前 | 通知を切り、端末を離す | 緊急連絡以外を消音する | 寝つきや夜中の確認が変わったか |
続けた後は、朝の疲れ、食事、寝つき、仕事や家事への影響を振り返ってください。生活が楽にならなければ、同じ方法を続けず、別の時間帯や方法を試します。
習慣を作っても、休む日に罪悪感が出る人はいます。そんな時は、変える予定と次に連絡する時期を相手へ伝えておきましょう。
休むことに罪悪感がある時
休んでいる間も仕事や家事が気になる時は、終わった範囲、今日は行わないこと、次に確認する時期を伝えます。連絡を終えたら、通知を閉じて休んでください。
仕事なら『今日はここまで進め、残りは明日確認します』、家族には『今日は夕食を作れないので買ってきます』と伝えます。約束を変更する時は、別の日を相談できるか聞きましょう。
| 気になっていること | 伝える内容 | 連絡後にすること |
|---|---|---|
| 仕事を残している | 終わった範囲と次に確認する時期 | 仕事の通知を閉じる |
| 家事を休みたい | 休む家事と代わりに使う方法 | 食事や睡眠を取る |
| 約束を変更したい | 体調と相談したい別の日程 | 相手の返事を待つ |
| 返信が遅れる | 確認したことと返信する日 | 追加の説明を送り続けない |
休んでも眠れない、食べられない、涙が止まらない、仕事や家事ができない状態が続く時は、生活の工夫と並行して専門機関へ相談してください。次の節に公的な相談先をまとめました。
医療機関や相談窓口へ連絡する目安
眠れない日が続く、食事が取れない、涙が止まらない、仕事や家事ができないといった変化は、医療機関や公的な相談窓口へ伝えてください。症状が始まった時期、睡眠、食事、生活への影響をメモしておくと説明に使えます。
自分を傷つけたい、消えてしまいたいという気持ちがある時は、一人で過ごさず、身近な人、医療機関、緊急の相談窓口へ連絡してください。自分や他人の生命・身体に差し迫った危険がある時は、119番か110番へ連絡しましょう。
相談先の名称や受付方法は変わるため、利用する際は各公式サイトで最新情報をご確認ください。連絡できる状態の時にブックマークしておくと、必要な時に探し直さずに済みます。
セルフケアでよくある質問
毎日続ける必要があるのか、お金をかけるべきか、休むだけでよいのかなど、迷いやすい点をまとめました。
| 質問 | 答え |
|---|---|
| セルフケアは毎日しなければいけませんか? | 方法は、その日の体調や予定に合わせて変えます。疲れている日は睡眠を取り、情報に疲れた日は通知を切るなど、今の状態に合う方法を使います。 |
| お金をかけないとできませんか? | 睡眠時間を確保する、通知を切る、予定を変更する、相談するといった方法は、新しい商品を買わずに始められます。 |
| 休むだけでセルフケアになりますか? | 疲れている時には休息もセルフケアです。休んでも回復しない、生活への影響が続く場合は医療機関へ相談してください。 |
| 続かない時はどうしますか? | 行う時間、場所、方法の負担を見直します。生活が楽にならない方法は、時間ややり方を変更してください。 |
| セルフケアと治療はどう違いますか? | セルフケアは日常で健康を守る行動です。診断や治療が必要な症状は医療機関へ相談し、セルフケアと並行して支援を受けます。 |
質問への答えを踏まえ、最後に今の状態から今日することを選びましょう。
今日の状態に合うセルフケアを選ぶ
今日することは、疲れが出ている場所によって変わります。次の表で、今の状態に近い行を確認してください。
| 今の状態 | 今日すること |
|---|---|
| 眠い、だるい、食事が取れていない | 予定を減らし、食事と睡眠の時間を確保する |
| 考えごとが止まらない | 気になることを書き、今日決める内容と後で考える内容を分ける |
| 通知やニュースに疲れている | 必要な連絡だけ残し、通知を切る |
| 人に合わせ続けて疲れた | 変更する予定を決め、相手へ連絡する |
| 休んでも回復しない | 症状と生活への影響を記録し、医療機関や相談窓口へ連絡する |
セルフケアは、自分の変化に気づき、健康を守るための行動を選ぶことです。まず食事と睡眠を確保し、負担になっている予定や情報を減らしてください。休んでも回復しない状態が続く時は、記録を持って医療機関や相談窓口へ連絡しましょう。

