自分軸と他人軸の違い

自分軸と他人軸の違い

自分軸では、相手の事情を聞きながら、自分の希望や限界も確かめ、最後は自分で結論を出します。他人軸では、相手からどう見られるかが決め手になり、自分の希望や限界が返事に反映されません。

まず二つの言葉の違いを整理し、その後、仕事の依頼や友人からの誘いにどう返事をするかを、例文とともに紹介します。

先に結論

自分軸で決める時は、「自分はどうしたいか」「実際にできるか」「相手にどんな影響があるか」の三点を確かめます。そのうえで、引き受ける、断る、返事を待ってもらう、条件を相談する、のどれかを選びます。相手に配慮したうえで、最後は自分で決めることが自分軸です。

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目次

自分軸と他人軸の違い

自分軸で考える時も、他人の意見は聞きます。違うのは、意見を聞いた後の決め方です。

この記事では、自分軸を「自分の希望と現実の条件を確かめ、自分で決めること」、他人軸を「他人の反応や評価を最優先にして決めること」と呼びます。

同じ場面でも、返事を決めるまでに何を確かめたかで違いが分かります。右側には、自分の希望を確かめず、相手の評価だけで決めた場合を示しました。

場面自分軸で考えた時他人の評価を最優先した時
友人から誘われた予定と体調を確かめて返事をする断った後の反応が怖くて参加する
仕事を頼まれた期限と今の仕事量を見て、できる範囲を伝える評価を下げたくなくて、その場で引き受ける
進路を選ぶ助言を聞き、自分が続けたい道を選ぶ反対されない道だけを選ぶ
買い物をする必要性と予算を考えて決める流行や周囲の目だけで選ぶ
意見が分かれた理由を聞き、自分の考えも伝える嫌われないために、すぐ同意する

相手に合わせると決めた時は、その理由を自分の言葉で説明できるか確かめます。「相手の事情に納得した」「自分にも都合がよかった」と説明できれば、自分で選んでいます。理由が「相手を怒らせたくなかったから」だけなら、返事をいったん保留し、ほかの選択肢も考えてみてください。

国内約2万人を対象にした調査では、進学や初めての就職を自分で決めた程度と、幸福感との関連が報告されています。日常の頼みごとを調べた研究ではないため、この結果だけで自分軸の効果は判断できません。ただ、「何を選んだか」と同時に「自分で選んだか」を見る視点は、二つの言葉の違いを考える参考になります。

では、自分で決めることと、わがままに振る舞うことは、どこで分かれるのでしょうか。

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自分軸とわがままの違い

自分の希望と相手の都合がぶつかる場面もあります。判断のポイントは、相手にも選ぶ余地を残しているかどうかです。

たとえば、「今日は休みたいので、別の日に会いたい」と伝えるのは、自分の都合を説明しながら、次の案を相談する言い方です。一方、「私は休みたいから、あなたが予定を変えて」と一方的に求めれば、相手の都合を無視することになります。

確かめる点自分軸で話せている状態一方的になっている状態
相手の返事断る、別案を出す余地がある同意するよう迫っている
自分の責任選んだ結果を引き受ける不都合を相手のせいにする
相手の事情聞いたうえで相談する都合を聞かずに決める
伝え方希望と理由を具体的に伝える機嫌や圧力で従わせる

希望を伝える時は、相手が断ったり別案を出したりできるようにします。自分の都合で予定を変える場合は、代わりの日程や必要な調整も相談します。自分の希望を伝え、相手にも選んでもらえば、一方的な要求にはなりません。

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自分がどうしたいか分からない時は、返事を保留する

自分の希望がすぐに浮かばない時は、その場で結論を出さず、返事の期限を決めます。

「予定を確認して、今日の18時までに返します」と伝えれば、その場で引き受ける必要はありません。相手のいない場所で、自分の予定、体調、予算を確かめます。

考える順番は、次の四つです。紙やスマートフォンのメモに、一行ずつ書き出してみてください。

順番自分に聞くこと確認する内容
1私はどうしたい?行きたい、休みたい、手伝いたい、断りたい
2今の自分にできる?時間、体力、お金、すでに抱えている予定
3相手には何が必要?期限、代わりの人、返事を待てる時間
4どこまでなら引き受けられる?全部、一部、別の日、今回は断る

答えが出ない時は、いつ返すかだけ決めて伝えます。「今は決められないので、明日の午前中に返します」と言えば、考える時間を確保できます。

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返事を急ぎやすい四つの場面と、先にできること

断りにくい相手から頼まれた時や、依頼の内容が曖昧な時は、返事の前に確かめる項目を決めておきます。

心当たりのある行を探してください。

場面急いで返事をした時先にできること
上司や家族など、断りにくい相手から頼まれた内容を確かめる前に引き受ける返事の期限を確認する
疲れている、眠れていない予定や体力を確かめずに了承する急ぎでなければ翌日に返す
何を頼まれたのか曖昧必要以上の仕事を抱える期限と範囲を聞き直す
以前、断って責められた今回も責められると考えて引き受ける返事の前に相談する人を決めておく

右端の対応をあらかじめメモしておくと、その場で言葉を考えずに済みます。即答を強要されたり、断ると危険があったりする場合は、記事末の相談窓口を先に確認してください。

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自分で決めるための四つの返事

頼みごとには、四つの返し方があります。すぐに決められない時や、全部は難しい時には、保留や条件の相談も使えます。

選択返事の例向いている場面
引き受ける「分かりました。金曜日までに進めます」内容と期限に納得している
断る「今週は予定が埋まっているので、今回は引き受けられません」時間や体力が足りない
保留する「予定を確認して、今日の18時までに返事をします」その場では決められない
条件を相談する「全部は難しいですが、資料の確認だけならできます」一部なら対応できる

保留する時は、いつ返すかを伝えます。条件を相談する時は、できる範囲を具体的に示します。断ることで相手の作業が止まる場合は、期限をずらせるか、別の人へ頼めるかなど、必要な調整を話し合ってください。

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断ったあとに罪悪感が残ったら

断ったあとに不安になったら、まず実際の伝え方を振り返ります。

約束を破ったか、相手を侮辱する言い方をしたか、必要な期限までに伝えたかを確かめます。問題があれば謝り、言い直してください。問題がなければ、返事を変えずに相手の反応を待ちます。

相手が残念そうな顔をしても、それだけで返事が間違っていたとは言えません。

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今日の選択から自分軸を確かめる

自分軸は、今日の予定や頼みごとの決め方にも表れます。

昼食や休日の予定など、毎日の小さな選択では、選んだ理由を一行だけ残します。頼みごとに迷った日は、「したいこと」「できる範囲」「相手に伝えたこと」を一行ずつ書いてください。記録が数件たまると、体力、時間、人との約束のどれを優先したかを比較できます。

まず家にある紙で一度試し、続けたいと思った時に専用のノートを検討してください。

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生活に支障が出ている時は相談窓口へ

人の反応が怖くて眠れない、頼みを断ろうとすると強い不安や動悸が出る、職場や家庭で断ると危険がある。いずれかに当てはまる時は、安全の確保と専門窓口への相談を最初に選んでください。

仕事や人間関係による心身の不調は、厚生労働省の「こころの耳」で相談先を探せます。「消えてしまいたい」という気持ちがある時は、「まもろうよ こころ」に電話やSNSの窓口が案内されています。緊急の危険がある場合は、安全な場所へ移り、警察や救急へ連絡してください。

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自分軸と他人軸についてのよくある質問

人に合わせたら他人軸ですか?

相手に合わせた理由を自分の言葉で説明できるなら、自分で決めています。相手に合わせる場合も、自分の希望や限界を確かめて選んだかどうかを見てください。

自分軸がある人は、迷わないのですか?

自分軸で考えていても、迷います。自分の希望と相手の都合がぶつかれば、考える時間が要ります。時間をかけた末に、選んだ理由を自分の言葉で説明できるなら、自分で決めています。

家族や恋人の意見は、どこまで聞けばよいですか?

その決定で相手の生活、お金、時間にも影響が出るなら、事前に話し合います。相手の意見を聞いたあと、自分が引き受ける結果も含めて結論を出してください。共同生活に関わる決定は、関係する人と話し合って結論を出します。

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次に迷った時は、返事の期限を伝える

自分軸と他人軸は、決め方を振り返るために使える言葉です。相手の事情を聞き、自分の希望や限界も確かめ、最後は自分で返事をする。この流れが自分軸です。

次に頼みごとをされた時、その場で決められないなら、「予定を確認して、○時までに返します」と伝えてください。それから、「したいか」「できるか」「相手にどんな影響があるか」を確かめ、「引き受ける」「断る」「保留する」「条件を相談する」の四つから返事を選びます。その結論を選んだ理由まで説明できれば、自分軸で決めたと言えます。

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参考文献・情報源

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この記事を書いた人

癒しとくつろぎの杜 編集部は、日々の疲れや人間関係の悩みに寄り添い、心と体をゆるめる考え方、暮らしの整え方、休み方のヒントをお届け。誰もが自分のペースを取り戻せるよう、やさしく実用的な情報を発信していきます。

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