緊張の直し方|本番前の対処法

緊張の直し方|本番前の見直し方

発表の順番が近づくと、原稿は覚えているのに最初の声が出ない。面接の待合室で、聞かれそうな質問を頭の中で何度も回しているうちに、話す予定だった内容が出てこなくなる。

緊張でいちばん困るのは、気持ちそのもの以上に「このあとどう始めるか」が見えなくなる点です。だから本番前は、気分を変えようと粘る前に、最初の動作を決めます。

このページでは、緊張したまま本番へ入るために、直前の動作、場面別の準備、つらさが強い時の相談先を順番に整理します。まずは、直前に使う一手から決めましょう。

先に結論

本番前は、最初の行動だけ決めます。口から長く吐く。足の裏を床につける。最初の一文を紙で確認する。この中から一つ選んでください。緊張が残っていても、始まり方が決まっていれば本番に入れます。眠れない、予定を避ける、動悸や息苦しさが強い状態が続く時は、身近な人や専門窓口に相談しましょう。

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目次

直前は、気持ちを説得する前に動作を決める

本番直前に「落ち着け」と考え続けると、緊張している自分まで気になってきます。体が先に反応している時は、気持ちを説得する前に、体で始まりを作るほうが使いやすいです。

最初に使う動作は、多くても一つにします。あれもこれも試そうとすると、本番前の荷物が増えます。下の表から、今の自分に近い行だけ見てください。

起きていることその場でやることねらい
声が出にくい最初の一文を紙で確認し、小さく声に出す始まりを決める
呼吸が浅い口から細く長く吐き、吐いたあとに入る分だけ吸う急いでいる体に気づく
手足が冷たい足の裏が床に触れている場所を見る意識を今いる場所へ戻す
頭が白くなる話す要点を一つだけメモに残す戻る場所を作る
早口になる原稿に「一呼吸」の印を入れる話す速さを落とす

たとえば発表なら、「今日は三つお話しします」だけ先に決める。面接なら、「よろしくお願いいたします」と言ったあとに話す経験を一つ選んでおく。電話なら、用件を一行で書いておく。始まりが決まると、次の言葉を探す負担が下がります。

直前の一手が決まったら、体で何が起きているのかも見ておきましょう。反応の理由が分かると、次に使う対処を選びやすくなります。

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緊張は、失敗を避けたい場面で体が先に動く反応

人前で話す、面接で答える、初対面で会話する。うまくやりたい場面ほど、心拍が上がり、呼吸が浅くなり、肩や手に力が入ります。これは、体が先に本番へ備えている状態です。

厚生労働省の情報でも、人前で緊張する反応は誰にでも起こるものとして説明されています。ただし、不安や緊張が強く、生活や仕事、学校に支障が出ている時は、早めに相談先を持ってください。

緊張の奥には、ちゃんと伝えたい、失敗したくない、相手に失礼なく接したいといった気持ちがあります。そこが見えると、準備の仕方も変わります。丸暗記を増やす前に、何を守りたい場面なのかを見てみましょう。

場面その場で守りたいこと準備で決めること
面接自分の経験をきちんと伝えたい話す経験を一つ選ぶ
発表聞き手に要点を届けたい最初に伝える一文を決める
初対面失礼なく関わりたい相手の話を一つ受け取る
会議的外れな発言を避けたい賛成・懸念・質問のどれかに絞る
電話用件を落とさず伝えたい用件と確認事項をメモする

緊張の理由を見ても、本番直前の体はすぐには変わりません。ここからは、頭が白くなる時に戻る言葉を用意します。

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頭が白くなる時は、戻る一文を作る

頭が白くなる時は、言うべき内容が消えたように感じます。実際には、選ぶものが多すぎて出だしを選べない状態です。覚えたことを全部出そうとすると、最初の一文まで重くなります。

本番に持っていく言葉は、長い原稿でなくていいです。戻る一文があれば、言葉に詰まった時も話を立て直せます。

場面戻る一文の例
発表「今日いちばん伝えたいのは、ここです」
面接「私の経験で近いものを一つお話しします」
会議「一点だけ確認したいです」
初対面「今のお話、続きを聞きたいです」
電話「確認したいことが一つあります」

言い方は、自分の声で言える形へ直してください。本番中に口へ出せる短さを優先します。

戻る一文があると、場面別の準備も決めやすくなります。次は、発表、面接、雑談、電話で詰まりやすい場所を分けて見ていきます。

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場面別に、詰まりやすい場所を先に決める

同じ緊張でも、発表では視線、面接では答え方、雑談では沈黙、電話では聞き逃しが気になりやすくなります。万能の対策を探す前に、自分が止まりやすい場所を一つ決めておきましょう。

発表・プレゼンで緊張する時

発表では、聞き手全員を一度に意識すると視線が重くなります。届ける相手を一人だけ思い浮かべるか、視線を置く場所を三つ決めてください。話す相手がぼんやりしたままだと、声も出しにくくなります。

困ること準備の形
最初に声が出ない最初の一文だけ紙に書く
早口になる原稿に「一呼吸」の印を入れる
視線が怖い見る場所を三つ決める
話が飛ぶ全文原稿を抱えず、見出しメモを持つ

面接で緊張する時

面接では、よく見せようとするほど答えが固くなります。丸暗記した文章を持ち込む形から、経験、そこで学んだこと、これからしたいことの三点で持つ形へ変えると、質問に合わせて話しやすくなります。

困ること準備の形
答えを丸暗記してしまう経験・学び・今後の三点で用意する
すぐ答えられない「考えてもよろしいですか」を練習しておく
自信がなさそうに見えるできたことを一つだけ具体的に話す
緊張を隠そうとして固まる「緊張していますが」と短く言って始める

初対面・雑談で緊張する時

雑談では、面白い話を作ろうとすると言葉が止まりやすくなります。会話の入口は、相手の話を一つ受け取るだけで足ります。盛り上げる役を背負わず、短く聞き返す言葉を持っておきましょう。

困ること使いやすい言葉
話題が出ない「最近はどんな感じですか」
沈黙が怖い「今、考えていました」
自分の話が苦手「私の場合は、近いところでいうと…」
反応が気になる「そうなんですね」と一度受ける

人と話す前から疲れやすい時は、会話術だけで解決しようとしないほうが楽です。距離の取り方から見直したい人は、次の記事も参考にしてください。

電話やオンラインで緊張する時

電話やオンラインでは、相手の反応が見えにくいぶん焦りやすくなります。用件、確認事項、終わりの一言をメモしておくと、言葉が飛んでも戻れます。

困ること準備の形
話す順番が分からない用件・確認事項・締めの一言を書く
聞き逃す「もう一度伺ってもよろしいですか」を使う
無言が怖い「確認しますのでお待ちください」を使う
切るタイミングが分からない「確認できました。ありがとうございます」で終える

場面ごとの準備が決まると、今度は準備を増やしたくなります。ただ、増やしすぎると当日の確認事項が多くなります。次は、減らす準備を見ていきましょう。

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本番前の準備は、増やす前に減らす

緊張しやすい人ほど、原稿を細かく作り、想定質問を増やし、何度も練習したくなります。準備は助けになります。ただ、確認するものが増えるほど、本番で迷いやすくなります。

直前に見返すなら、右端だけ確認してください。当日に使うものを絞るための表です。

準備でやりがちなこと増やしすぎた時に起きること当日に持つ形
全文原稿を作る流れが変わるだけで詰まる見出しだけのメモ
練習を重ねる失敗探しになって不安が増える回数を決めて声に出す
想定質問を増やす全部に備えたくなるよく出る質問を三つ
服装や持ち物を迷う当日の朝まで気になる前日までに一式を置く
会場の流れを調べ続ける細部まで不安になる時間・場所・最初の動き

前日までに服装、会場までの時間、最初の一言を決めておく。当日に考える量が減るだけで、本番前の負担は下がります。

それでも緊張が残るなら、本番後の振り返りへ回しましょう。直前に詰め込むほど、始まりは重くなります。

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本番後に、どこで固まったかを見る

本番直前に情報を増やすと、かえって迷いやすくなります。振り返りは終わってからで間に合います。

見る場所は三つだけです。出だしで止まったのか、途中で早口になったのか、終わったあとに強く責めたのか。次回に直す場所を一つに絞ると、準備が現実的になります。

本を使うなら、本番後の振り返りに回すと使いやすくなります。どの場面で体が固まったか、次はどんな一文を持っていくか。そこだけ拾えば、次回の準備になります。

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つらさが強い時は、ひとりで抱えない

緊張のせいで予定を避ける、眠れない日が続く、動悸や息苦しさがつらい。そこまで生活に影響しているなら、対処法を増やす前に相談先を持ってください。

厚生労働省の「まもろうよ こころ」では、電話やSNS、チャットの相談先が案内されています。働く人の悩みなら「こころの耳」の相談窓口も確認できます。

状態取っていい行動
予定の前から眠れない日が続く信頼できる人や相談窓口に話す
動悸・息苦しさ・めまいがつらい医療機関に相談する
仕事や学校を避け続けている上司・先生・産業保健・相談窓口に共有する
一人でいるほど不安が強くなる家族・友人・公的な窓口に連絡する

相談することは、自分を守る手段を増やす行動です。本番へ向かう前に、頼れる先を一つ持っておきましょう。

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緊張したまま、最初の行動へ戻る

緊張をゼロにしなくても、本番は始められます。頼るのは、最初の一言、足の裏、長く吐く息。そのうち一つを選びます。

発表なら最初の一文。面接なら話す経験を一つ。電話なら用件のメモ。始まりを決めておくと、緊張している体のままでも行動へ戻れます。

本番前は、準備を増やしすぎず、戻る場所を一つ持っていきましょう。うまくやりたい気持ちが強い日ほど、始まりを小さく決める。そこから本番に入ってください。

※この記事は一般的な情報提供です。医療上の判断が必要な時は、専門家へ相談してください。不安や緊張が強く、日常生活に支障がある時は、医療機関や公的な相談窓口に相談できます。

参考情報

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この記事を書いた人

癒しとくつろぎの杜 編集部は、日々の疲れや人間関係の悩みに寄り添い、心と体をゆるめる考え方、暮らしの整え方、休み方のヒントをお届け。誰もが自分のペースを取り戻せるよう、やさしく実用的な情報を発信していきます。

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